私の家の建築構造は、木造の枠組壁工法、よく言われる2×4(ツーバイフォー)である。
日本の住宅のほとんどは在来工法と呼ばれる、設計の自由度の高い木造軸組工法だそうだが、私の家はたまたまこの工法ではない。お恥ずかしい話、工法についてはあまり深く考えたことがなく、選んだ工務店にお任せ状態だった。
(昔、ミサワホームをほんの少しだけ検討したことがある。ミサワホームは独自に木質パネル接着工法という工法を採用しており、「柱」ではなく「面」で部屋を作っていくものだ。このためとても頑丈で、地震が起きて地盤沈下しても、家そのものは形状を保ったままらしい。ただ、高い)
木造枠組壁工法とはどんな木造住宅?メリット・デメリットも解説
それよりも、工務店が勧めていた設備に「ソーラーサーキット」というものがあり、これを採用したという点で特徴的な家である。
カネカのソーラーサーキット
このソーラーサーキットは、内壁と外壁の間に空気の層を作り、床と天井に外の空気の通り道を設け、熱い夏は空気の排出を、寒い冬は温まった空気を閉じ込める作動を自動的に行ってもらうものだ。
この装置を入れると、家の中の夏の暑さや冬の寒さが相当緩和されるというのだ。
つまり、夏のクーラーや冬の暖房を、従来ほどガンガンに点けなくても良いということだ。
とはいえ、このソーラーサーキットを取り入れようとすれば、当然施工の段階で諸々組み込まねばならず、また値段も300万円ほどかかるとのことだった。決めるなら建てるときに決めなくてはならない。
ただ、住宅ローンを組む際に有利な点があった。
この装置を組み込むからには、自然と省エネ住宅となるため、ローン金利が優遇されるのだ。
もし、このソーラーサーキットを組み込まずに、省エネ優遇金利を受けられるような住宅にしようものならば、窓を二重窓にしたりと諸々で、結局それなりにお金がかかるらしい。
当初、家を建てる決心としたときは、自分一人が80才くらいまで住むことができればそれで良い、くらいにしか思っておらず、そこまで立派なものを建てるつもりはなかった。
家が寒い、熱いは当然のことだと思っていた。実家もそうだった。
長年住んでいたアパートも、夏は帰ってくれば室温は40℃に達することもあったし、冬は寝室にエアコンがなく、布団や毛布を重ねても寒くて眠れず、リビングのこたつに潜り込んで寝ていた。(こたつで寝るのは大変危険なので、絶対にしてはいけない)
しかし、家を建てるのに広さや立派さやオシャレさは諦めたとしても、この先その家で数十年と生活をしていくならば、快適さは貪欲に選び取っても良いのではないかと考えた。この先歳を取れば体力も衰え、暑さ寒さは更に体に堪えることになるだろう。
そう思った私は、迷った末、このソーラーサーキットを組み込むことをお願いした。
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